2000年８月分
00/08/31
--------におい測定機を買いたいのだが、本格的なものは30万円もするので買えない。しかたがないので口臭チェッカーを買ってきた。これなら3000円、夢を手軽に実現できる価格だ。
検知部に息を吹きかけると、口臭のレベルが４段階で表示される。
１．口臭を感じない
２．弱い口臭を感じるときがある
３．口臭を感じる
４．強い口臭を感じるさっそく実験開始だ。
検査対象 採取日 結果 物体Ｕ 30日朝 強い口臭を感じる マイリトルブラウニー 30日昼 強い口臭を感じる 自分特製みそ 30日夜 強い口臭を感じる さすがにこの実験は嘘です。私もそこまではしていません。自宅のトイレは洋式便器なので、出したブツはすぐに水没してしまうのだ。
そういう理由でやっていないのか。道を踏み外しているとか、そういうことではないのか。
00/08/30
--------海外旅行に行ったことがない。
夏休みにヨーロッパ旅行に行ってきた友人におみやげをねだったら、「そんなものは買ってない」との反応。ひどい仕打ちだと私が怒り出すと、「またあさってからシンガポールに行くからそのときに買ってきてあげる」という言葉。
私の怒りの炎に油を注いだということは言うまでもない。
でもおみやげがほしいので怒りを隠す私に「じゃあ何がいいの？」と聞く友人なのだが、黙り込んだ挙句「ナッツとか…」と、実にどうでもいいものしか挙げられない私がいた。
さらなる沈黙の間、私は一生懸命にもっとしゃれたおみやげを頼もうと思って必死に考えてみたが、知恵をしぼって思い浮かんだものはマーライオンのチョコレートというものだけ。さすがにこれを言っては墓穴を深くするだけだと感じ取った私に、もうなにも話す言葉はなかった。
私のシンガポールに対するイメージは、マーライオン止まり。
シンガポールの特産品を知りたいと思って高校のときの地図帳を開いてみると、シンガポールのところには赤い字で「ボーキサイト」と書いてある。おみやげがほしいだけなのに、なんでこんなに打ちのめされるのか。
00/08/29
--------去年『あなたのキスを数えましょう』という歌が大ヒットした小柳ゆきは大宮のディスカウントストアー「ドン・キホーテ」でバイトをしていたことがあるらしい。なんか既に有名な話であるそうだ。
私は勝手に『あなたの傷を数えましょう』と意図的な読み違えをして勝手にブルーになっていた歌なのだが、ドンキでバイトしていた事実は、今やすっかり有名になった小柳ゆきにとってはやはり過去の傷とも言えるものなのだろうか。
ちなみに私のディスカウント歴と言えば、ダイクマでもロヂャースでもバイトしていたことがある。
それは私にとって傷なのかと考えてみたが、決してそんなことはない。ダイクマでチーフに叱られ、ロヂャースで額に汗したあの日。むしろ数少ない輝かしい青春のきらめきがそこにある。
無益に人と比較して、自分の立っている地平の低さに驚くという話。
00/08/28
--------ネット上にいる人とリアルタイムでメッセージを交換するソフトが流行っているようだ。私もオディゴ(Odigo)というのをダウンロードしてみた。
このソフトではリストの中からキーワードを選んで、興味のあるトピックをプロフィールに登録しておくことができる。同好の人を見つけてコミュニケーションをはかるということだろう。
私はとりあえず「キャンプ」というキーワードを登録。ネット上でキャンプ好きという虚像を演じ、キャンプ情報を集めようという魂胆だ。実生活でキャンプをするための助走とも言える。ネット上にいる人のプロフィールを見ることもできる。適当に見ていると「ユーモア」をキーワードにしている人を発見し、さっそく自分のトピックにも追加。キーワードのリストをよくよく見ると、魅力的な言葉がたくさんあるではないか。いくつか追加して、私のプロフィールの興味欄はこうなった。
・ キャンプ
・ ユーモア
・ 憤怒のコントロール
・ ランジェリー
・ 肉＆シーフードでたらめな言葉ばかり選ぶのはさすがにどうかと思って最後に「肉＆シーフード」を入れてみた。でもシーフードはそうでもないので、本当は肉だけだ。
あとよく考えてみたらランジェリーにも興味がないわけではなかった。
00/08/27
--------最近、食品の中からいろいろな生き物が出てきたという報道を頻繁に聞くが、さっき読んだ新聞記事の見出し。
「蒸しケーキに虫」
ついに異物混入騒動にもだじゃれウェイブが到来だ。私が買った蒸しケーキに虫が入っていたら確かにいい気はしないだろうが、こんなウィットに富んだ出来事に口元がゆるまずにはいないと思う。保健所やメーカーに届ける電話も半笑い。
その記事を父に見せてみた。
私 「ほら、この記事読んでみてよ」
父 「蒸しケーキに虫？ そんなの無視だ！」こういう反応を期待していたのだが、どうでもよさそうな相槌を打たれただけ。上に書いた父のだじゃれ発言は私の捏造なのだが、自分の思いつきのつまらなさを父になすりつける形で書いてみた。
00/08/26
--------パンツを買おうするとき、いつも１枚ずつバラ売りのパンツに憧れる。というのは、どうしてもお買い得価格の２枚組みパンツを買ってしまうからだ。
別に機能的にはこちらでも構わない。しかし、気に入った柄のパンツが入っているパックを選ぶと、もう１枚の方がどうもダメな柄なのだ。いくら探しても気に入った柄が２枚入ってるパックというのは出てこない。しばらくいろいろなパックをあれこれ手にとって、心にしこりを残しつつもなんとか受け入れられるものを選んで買う。
昨日のコラムで、紺地にオレンジがたくさん描かれている柄のパンツをはいていることを公にしてしまった。しかし別に私はそんなフルーティーなパンツを好んではいているわけではなく、こんなカラクリがあったというわけなのだ。
そういうわけでパンツを買ったその日から、数あるパンツコレクションの中からできるだけ積極的にダメパンツを選んではく。早くはきつぶして処分したいからだ。しかし今書いていて気付いたが、家族からしてみると「またオレンジパンツはいてる、気に入っているんだな」ということになってはいないだろうか。違う、そうではないのだ。声を大にして伝えたい、オレンジパンツなんてほんとは嫌なのだ。
でも両親はこのサイトを見ていないどころかウェブというもの自体をよくわかっていない。見ている家族と言えば結婚してもう家を出ていった弟だけだ。弟はそもそも私がオレンジパンツをはいていることなんか知らないので、私が一方的に恥を暴露しているだけのような気がする。
インターネットという情報の海で、１人もがいておぼれているイメージ。
00/08/25
--------家族が出払った家で１人だらだらとしていた。
玄関のチャイムの音がしたのでインターホンに出てみたところ、おむかいの奥さんが枝豆を持ってきてくれたとのこと。以前もらったことがあるのだが、この新潟の茶豆はとてもおいしい。
さっそく玄関を開けて出ようとしたのだが、そのときの私の格好はＴシャツにトランクスというもの。なぜかＴシャツの裾はしっかりとトランクスの中に入れられていた。
さすがに少し踏みとどまり、とりあえずはシャツの裾を出してカジュアルな感じを演出してみたが、やはり事態は改善しない。「トランクスじゃない、短パンだ」と思いこんでみてもどうも無理がある。それには紺地のトランクスに直径２センチほどのオレンジがたくさん描かれている柄ということも関係しているのだろう。
そこで私が選んだ方法は、シャツの裾を下の方にひっぱってトランクスを隠してからドアを開けるというものだった。これなら大丈夫、無事に枝豆を受け取ることができた。
しかしよくよく考えて見ると、私がとった方法は実は一番まずいものだったのではないか。事実、鏡の前でシャツの裾を下にひっぱってみると、Ｔシャツ１枚のノーパンっぽさがあふれだす自分がいた。これでは向かいの奥さんを誘っていたみたいではないか。あー。
枝豆と引き換えの人間性。近所の人たちのひそひそ話が聞こえてくるようだ。
00/08/24
--------最近のウルトラマンの中には「ウルトラマンナイス」というのがいるらしい。デパートのおもちゃ売り場に人形が並べられているのを見て初めて知った。
近頃のウルトラマンといえばガイアとかティガとか、かっこいい感じのものばかりだと思っていたのだが、ここに来てナイス。嘘くさい爽やかさがすごくいい。人形のパッケージには怪獣にひざ蹴りを食らわすウルトラマンナイスが描かれているのだが、彼には暴力なんて似合わない。
パッケージの裏面にプロフィールが書いてある。身長や体重がある中「必殺技：ベリーナイス光線」。そんな素敵な光線で怪獣を倒す気なのか。地球の平和はともかく、そんなことはやめてくれ。
キャンプに来たのはいいものの、都会生活で不慣れなことばかりに戸惑うヤング。バーベキューをしようと思って持ってきた肉もどんどんぬるくなっていくばかり。そこでウルトラマンナイスの登場だ。ベリーナイス光線、発射！
表面はカリッと、それでいて中は肉汁がジューシーなミディアムレア。まさにベリーナイス。ヤングのありがとうに親指を立てた拳を突き出すウルトラマンナイスなのだ。
00/08/23
--------最近ファミレスやファストフードのレジで女子店員がおつりを返すとき、私の手を上下から包むように両手でお金を渡される。あわわわわ。
なんだこれは、また僕はだまされているのか。
うれしくなって調子に乗った私がぎゅっと手を握り返そうものなら、警報機がけたたましく鳴り響き大量の警備員が登場というしかけになっているのだろうか。
さっきおつりをくれた女子店員が、警備員につかまれてじたばたする私の目にうつる。さっきまで笑顔をふりまいていた店員は椅子に脚を組んで腰掛けて、タバコをふかしているではないか。あーあ、バカねえという表情があからさまに読み取れる。
やめてくれ、おつりを受け取ろうとしただけなんだ、職場には言わないでくれ、やめてくれーっ！
目が覚めて起きているのに、こんな悪夢みたいなことばかり考えている。
00/08/22
--------ここのところ電話をしてもつながらないなと思っていた知人から連絡があった。なんでもヨーロッパを10日間かけて旅行してきたらしい。
旅行先はスイス・ドイツ・フランス。マッターホルンを見てきたとか、ノイシュバンシュタイン城に入ったとか、エッフェル塔に登ったとかいう話をしていた。特にスイス旅行のくだりは「すごいきれいな山、マッターホルンっていうんだけどね」という話し方。あのとがった山のことだろう、私の家にもテレビくらいはある。
その人がそんな風に過ごしている間、私はどこに行っていたのか手帳を開いて確認してみる。
・ うんち博覧会
・ 目黒寄生虫館
・ 東京タワー蝋人形館
・ 青汁スタンド
・ お好み焼食べ放題(１人)他人の人生と自分の人生を比べるなんて、実にくだらないことだというコラム。というよりも、私が実にくだらないことばかりしているということを公にするコラム。
マッターホルンに行ったことがなくても、人生はマッターホルンだ。
00/08/21
--------こてっちゃんなら大丈夫かもしれない。
最近放送されている「こてっちゃん」のコマーシャルはご覧になっただろうか。その中で「こてっちゃんバーベキュー」を提唱しているのだ。
「夏はやっぱり、こてっちゃんバーベキュー！」とかそんなコピーで始まるコマーシャル。芝生の庭でこてっちゃんを焼く山田まりやとその家族とおぼしき人たち。大きな鉄板は、一面に広がるこてっちゃんだけで埋めつくされている。
野菜なんかには目もくれないすごさを感じていたのだが、山田まりやはこてっちゃんをサラダ菜に巻いて食べ始めた。そんな新しい食べ方も提案してくれるこてっちゃんバーベキュー。これなら私にもできるかも。
でも、こてっちゃんはいわゆるモツなので、正確には肉ではない。
真のバーベキューへの道のりは遠い。
00/08/20
--------最近放送されている「エバラ焼肉のたれ」のコマーシャルはご覧になっただろうか。
お父さんと子供２人が河原でバーベキューをしているというシチュエーション。親子のコミュニケーションツールとしてのバーベキューがこれみよがしに明るく描かれている。私は焼肉のたれのコマーシャルに父親失格の烙印を押されているのだろうか。
私が何とも言えない気持ちになっていると、ダメを押すように「夏はバーベキュー！」というわかりやす過ぎなコピー。
それでもかなりのダメージなのに、このコマーシャルには上記の「ファミリー編」に加えて若い男女が登場する「ヤング編」がある。こちらも見たのだが、もう内容については書きたくない。ヤング編という名前だけで、私がヤング失格の烙印を押されていることは伝わっているだろう。
このままではバーベキューだけでなく、単なる焼肉からも疎外されてしまう。ああ、バーベキューは振り切ったが、焼肉はまだ捨てきれない。私だってたまには肉を食べたい。
ちなみにヤング編の方も「夏はバーベキュー！」というコピー。私に死ねと言っているのか。
00/08/19
--------32歳の男性から、うんこをもらしてしまったという告白のメールをいただいた。
ああ、よかった！
これで私も32歳までは安心してもらすことができる。現在27歳なので、あと５年間は安泰だ。31歳くらいになったらそろそろ少量もらしにとどめるべきかとも思うが、まだまだ時間がある私はバリバリもらしても大丈夫な年頃だ。なんでもその方は、うんこかと思ってブースに入るとおなら、おならかと思って出してみたらうんこだったとのこと。これがうんこイリュージョンである。
まだこれくらいは軽症で、そのうちくしゃみかと思うとうんこ、恋してるのかと思うとうんこといった具合に悪さがエスカレートしてくるはずなので注意しなくてはならない。
嬉々としてこんなことを書いてしまったが、これを機にもっと年上の方からうんこもらし経験のメールが来たりするのだろうか。90歳くらいの老紳士から「うんこもらしました！」というメールが来たりしたらどうしよう。
どうするもなにも、90歳まで安心してうんこをもらすのみだ。
00/08/18
--------お好み焼の食べ放題に行った。
人と一緒に行くとひっくり返すときに必ずお好み焼を割ったり鉄板の外にぶちまけたりする私だが、１人で行くとどういうわけかそんなこともなく妙にきれいにお好み焼が焼きあがったりする。あつあつのを３枚黙々と食べた。
そうさ僕はお好み焼屋に１人で行ったのさ。
鉄板の外にお好み焼をぶちまけた場合、私には用意してあるセリフがある。
「おおぅ、イキがいいねぇ」。それは子供の頃親戚一同で食事をしていたとき、祖母が箸につかんだ刺身を取り落として発した言葉だった。とんちの効いた言い回しにワッとみんなが笑っている中、子供なりになんだかわからない衝撃を受けた覚えがある。
以来自分が同じような場面に立ったときいつもその言葉を言うことで、失敗を取り返したつもりになったり場の雰囲気を余計にしらけさせてきたのだ。つまり私の場合はまるでごまかせていない。祖母と同じ年齢になっても、しらけさせる自信が私にはある。
00/08/17
--------もうやけになって具が全部パインの酢豚というのを考えてみた。
「酢はともかく豚がないじゃないか」という方もいらっしゃるかと思う。もっともな意見だが、とにかく今回はパインだらけの酢豚大会なのだ。そういうことで押しきらせていただく。
まず、うちのエビチリにはなぜかいつもイカが入っていた。お前エビじゃないだろうと思いつつも、あくまでそのメニューの名前はエビチリだった。そして私はいつもイカから食べはじめて、自分の力でエビチリ完全体を作り上げていた。かなり量が減っているのが気になるが、そこから真のプレジャータイムが始まるのだ。
いつか、はじめから具が全部エビのエビチリが食べたい。
そんな思いが結実して、具が全部パインの酢豚は完成した。具が全部豚肉ではないところが私の抱える屈折だ。
00/08/16
--------大阪で開催中のうんち博覧会に行って学習した知識。うんこのにおい成分は「スカトール」という物質であるらしい。
同行の大人３人とともに「なるほど、だからかー！」と感心したものだが、それだけでは話は終わらない。スカトールは香水の原料としても用いられているのだ。よい香りを出すためのものに、ちょっとだけくさいにおいを入れる。それによってよい香りの方が引き立つそうなのだ。
そういえばビジュアル系と呼ばれるバンドにもスカトールが１人いるような気がする。酢豚のパインを自覚する私だが、なぜ私がフルーツポンチではなく酢豚に入ってしまったのか、この理由も今になってわかった気がする。
パインは酢豚のスカトールなんだ！
自分という者の存在意義を全力で確かめてみる。でも本当にその存在意義でいいのか。
00/08/15
--------家族が私の頭をまじまじと見ているので何かと聞いたら、「あんた頭皮がずいぶん日に焼けてるねえ」とのこと。
なんということだ、西部警察カットがこんな形でも悪影響をおよぼしているとは。
まあでも父はまったくはげる気配がないし遺伝的には大丈夫だろうと知人に話したところ、曰く「はげるのって隔世遺伝なんだよね」。祖父はツルピカじゃあないか。
ああどうしよう、どうしよう。きっとこんな風に思っていること自体がはげを加速させているに違いないのだが、ただおろおろするばかりの自分がいる。
だいたい床屋が勝手に西部警察にするから悪いんだ。その床屋には「自分が好きか？」とヘタウマ毛筆書がはってあるのだが、西部警察な上に将来はげることを約束されつつある自分を好きになれるはずがない。
それにはげたら散髪に行く必要がなくなるから、床屋にとっては客を減らすことにもつながるはずだ。そこまでして私をはげさせようとするのはなぜか。「オプションでトニックマッサージはいかがですか？」なんていつも聞いてくるが、あれだって何をされるのかわかったものではない。
なにか大きな組織が絡んでいるのか。私がビジュアル系にシフトするというのは、はげることなのか。そして頭がはげる分鼻毛が勢いよく飛び出すのか。
00/08/14
--------テーマパーク4096をリンクしてくださっているページがいくつかあるのだが、その中のひとつに、このサイトを「ビジュアル系」とのカテゴリに入れているページがあった。
ビジュアル系、ですか。およそ私には似つかわしくない響きだ。
もしかしたら、先日の散髪で私が西部警察と化したのを揶揄して言っているのだろうか。あるいは逆に、私がこの間9000円のシャツを買ったことを遠まわしに祝福してくれているのだろうか。まあそれは冗談として、実際は公園の写真を掲載しているサイトということを示しているのだろう。
いややっぱり、私の眉毛がやたらと濃いことや鼻毛がときどき飛び出していることを言ってるのだろうか。自分をビジュアル系として考えたときに、反省するべき点がこんなにあるとは。
00/08/13
--------ユニクロに行った。
襟が立っていると烈火のごとく怒り出すことで「ポロシャツの鬼」との異名を持つこの私、埼玉地区エリアマネージャーの出陣だ。(正確には自分をポロシャツの鬼と勝手に名づけている、エリアマネージャー気取りの変な人というだけですが)
前回の巡回では立たせた襟を前に怒り心頭、でも何もできずに帰ったきた私だが、今回は店員の目をこそこそと盗んで襟を寝かせてやろうとの意気込みで臨んでみた。
いざ店内へ。陳列してある商品には目もくれず、ディスプレイしてあるマネキンを凝視してみる。
……が、どのマネキンもポロシャツを着ていないではないか。Ｔシャツや普通のシャツを着ているものばかりだ。なんてことだ、ポロシャツの鬼接近中との情報がリークされたのか。姑息な手段を使う店員だと思ったのだが、どの店員を見ても感じのいい人ばかり。どこかだまされているような気がする。なにかがおかしい。
というか、忘れないうちにとユニクロの脇っちょに座ってこんなことを書いている僕がおかしい。
00/08/12
--------用あって恵比寿のあたりをうろうろしていたら、若い女性に「すいません、代官山はどっちの方ですか？」と、声をかけられた。
ばかやろうっ、相手を見てものを聞きやがれ！ そんなこと知るか！
と、いつになく語気を荒げてしまったが、それは自分の代官山に対する疎外感に対してのものなので、どうか許してほしい。
そんな風に思いつつも、たまたま手にしていた地図を見てみる。ただでさえ地図を持って恵比寿界隈をうろうろしているだけで相当問題ありなのに、地図を見たところで代官山を見つけられないのが私の問題の根深さだ。道を聞かれることでなんでこんなにみじめな気持ちにならなければならないのだろう。
それでも当てずっぽうで「あっちの方じゃないですか」と言ってみた。相手は一応お礼こそ言っていたが、いぶかしげな表情は鈍い私でも読み取れる。
その人と別れてからよく地図を見直すと、案の定代官山は私が指したほうとは逆の方角だった。
渋谷までてくてくと歩いて、東急ハンズで方位磁針を買って帰った。
00/08/11
--------クラスを酢豚にたとえてみる。
いつも元気でスポーツ万能な彼は豚肉。ちょっとクールなあいつはピーマン。おしゃれでほのかにスイートなあの娘はにんじん。楽しいことを言ってみんなを笑わすひょうきん者はしいたけだろうか。
他にもたけのこ野郎とかたまねぎ女もいた気がする。
そんな中、私はパインだったと思う。
フルーツポンチや杏仁豆腐に入っていればそこそこの人気者になれたはずなのに、なんだか酢豚に入ってどうにも受け入れられがたいパイン。そもそも酢豚に入っていないこともままあるパイン。友達はハンバーグに乗っているパイン。
僕は今日もパインとして元気にやっています。街でパインを見かけたら、たまには僕のことを思い出してください。
00/08/10
--------自動券売機のタッチパネルの反応が悪い私なのだが、必勝法を教えていただいた。あのパネルは触れるか触れないかくらいのソフトタッチが一番反応しやすいんだそうだ。
機械のくせに乳首気取りか。
知識としてはそのことを知っていても、いつも切符を買うときにやる気まんまんの私は、それを忘れてつい連射してしまう。どうも知識が実践につながらないのだが、ちょうど今パンツ一丁なのでとりあえず自分の乳首をソフトタッチしたり連射したりしてみよう。
うん、ソフトタッチのほうがいいね、これは。経験のリアルこそが学習効果を高める。
タッチパネルの方も画面で描くボタンを乳首型して歩み寄ってきてもらいたい。
00/08/09
--------お好み焼きを食べに行った。そばも一緒に焼くタイプなので、正確にはモダン焼きというものか。大阪で入った店なのだが、ここでは店員が焼いてくれるのが標準的らしい。
ひとつの大きな皿に盛ったそばを、焼いている途中のお好み焼きに順番にのせていく。１人目の分にのせたのを見て、ずいぶんたくさんのせるんだと思っていたのだが、私の分にのせたそばの量は１人目の分よりかなり少なくなっていた。最初に見たとき、そのペースではそばが足りなくなるだろうということはうすうす感づいてはいた。
ひっくり返すのも店員。私の分だけ割れて、無駄にヘラを動かして取りつくろう店員。
なんだこの店員は、私にだけ嫌がらせでもしているのか。
でも同行の１人がマヨネーズはいらないと言ったのにも関らず、その店員は思い切りマヨネーズをのせてしまった。ああー。
実は店員は私に嫌がらせをしていたというより、普段の私だった。私もほんとのことを言うと、そばが少なかったりお好み焼きを割られたりしても、心の底では「わかる、わかるよ店員」と思っていた。
00/08/08
--------母が私のお古のパソコンに夢中なのだが、最近はタッチタイピングの習得に興味があるらしい。練習ソフトをいくつか買ってきてもどうもそれぞれ不満があるらしく、現在母のマシンには練習ソフトが４本もインストールされているという状況。
それでもこれだというソフトはまだないようなので、母の注文を聞きそれに適ったソフトを買ってきた。「何かわからないことがあったら呼ぶように」とパッケージを渡すと、ものの３分と経たないうちに声がかかった。
「ＣＤは絵の方を下にして入れるんだっけ？」
まるで学習していない。そういえば、この間まで「CD→絵のある方が上」という手書きメモがマシンのそばに置いてあったはずだ。はっきり言ってメモを見てするようなことではないのだが、メモはどうしたのかと聞いてみたところ、父がわけもなくビリビリに破いて捨ててしまったらしい。
なんだそれは、ジェラシーか。「こんにゃろー俺の女をー」とか言いながら破いていたのか。
でも父はＣＤの包装フィルムを開けるのにもてこずるような人なので、ジェラシーだとしてもそれはＣＤを取り扱う能力に対してのものだと思う。
00/08/07
--------相変わらず日本の夏はブラひも全開。京都・大阪・名古屋と旅行をしてきているのだが、どうも全国的なムーブメントであるようだ。
いっそのことブラひもをたこ糸にして、何10本にもしてしまうのもいいかもしれない。いやらしい男がそのひもをひっぱると、その先にはあめ玉がぶらさがっていたりするのだ。逆に当たりのひもは乳首にコネクト。
あるいは逆にブラひもを１本にして、ブラ部だけをを２つも３つもつけるのもよさそうだ。ご婦人方にとってはブラを重ねることでヴォリュームアップも図ることができる。
あ、やっぱり重ねないで上段・中段・下段と３つの位置にブラをつけて、牛っぽさを演出してみるのも楽しそう。かりそめの乳首の存在を暗に匂わすのだ。
ブラひも祭りでおかしくなっている男がここにいる。
00/08/06
--------ここでも書かないし、普段の生活でもそうなのだが、いわゆるエロ話というのをしない。
ちょっとがんばってみたところで、パンチラやブラひもが限界だ。これはなぜかというと、僕はその手の話にビンカンで、赤裸々な告白や具体的な描写がはじまったりするとすぐに欲情してしまい、イてもタってもイられなくなってしまうからだ。ああ。
普段うんこの話はよくするし、ここでもうんこうんこと書いてきた。これはつまり私は、うんこは好きだけれども、欲情はしていないということなのだ。認識を誤っていた方はこれを機会に改めていただきたい。
これが僕のうんこへの愛のカタチ。記号で言うと「∩」だろうか。
それは私がさっき出したうんこのカタチ。
00/08/05
--------今年の夏はどれがブラひもでどれがブラひもではないのかが非常にわかりにくい。街いっぱいに広がる若々しい躍動感はすばらしいのだが、喜んでいいのかどうかよくわからない。
まあこういうときは、とりあえず喜ぶようにしている。
先日見たテレビでも優香がキャミソール型の服を着ていたのだが、肩にかかるひもが二重になっていた。上に着ている服とは違う色のひもがはっきり確認できる。なんなんだあれは、中の方はどうなっているんだ。
渦巻く疑問は尽きないが、それはさておきとにかく喜ぶようにしている。
これまでに私が見たことのある最高記録は、両肩に３本ずつひもがある人だ。左右からドレミドレミと僕を責めたてる。
そういうときは、全部ブラだと思うようにしている。それが私の幸せの方程式だ。
00/08/04
--------ちょっとやばいかも。
うんこの色が変なのだ。朝・昼と２回出したのだが、いずれもなんか緑色だった。もちろん、そんな色になるようなものを食べたわけではない。それに、ほうれん草を食べたときのような緑の物体が混じっているというのではなく、全体的な緑なのだ。僕なりに恋わずらいでもしているのだろうか。
こういうときにこそ頼るべきものがある。以前買った雑誌、『わたしの赤ちゃん』についてきた「うんち大図鑑」だ。棚の奥にしまってあったのをひっぱり出し、紐解いてみる。
「緑色のうんちは、腸内に長くとどまることで胆汁色素のビリルビンが酸化した色で、心配なし」
やったあー！大丈夫だ。まさかうんち大図鑑がこんな形で役に立つことになるとは。
何はともあれ、ありがとう医学と感謝したい。明日の色はどんなだろう。一安心したとは言え、やっぱり茶色がいいなあ。こんなところで個性を出したくはない。
00/08/03
--------お中元でいただいたカレーを食べている。パッケージの上からもんだだけで肉のでかさに驚いていたのだが、食べて改めてでかいと感じ入る。
くださった方も肉好きなので、私からはハンバーグ詰め合わせを贈った。それもチーズが肉にかかっているタイプ。我ながら思うが、なんてすばらしいギフトなんだろう。この間その方と電話で話したときも、互いの肉について語らった。
実はそのハンバーグ、先日その方のお宅に直接持っていったのだが、あいにく不在だったので隣の家の人にあずかってもらった。帰宅後、無事渡されたようなのだが、その際お礼の意味であずかってくれていた家にハンバーグを３つ差し上げたのだそうだ。
私の贈った肉が、普段すれ違ってもろくに挨拶もしないであろう隣人とのかかわりを生み出している。コミュニケーションツールとしての肉。
でも本当はその人は「くそ、俺の肉が３個減った…」と思っているかもしれない。
かかわりのきっかけを与えつつも、心の奥では問題を根深くさせる肉。
00/08/02
--------大阪で開催中の「うんち博覧会」に行こうと思っている。
大阪には今年の１月にも行ったのだが、その時は行きも帰りも青春18きっぷを使って鈍行列車の旅だった。安くは上がるが、はっきり言ってかなり疲れる。やはり今回は新幹線で行くべきか。
うんこに向かって突っ走る夢の超特急。ものすごい速さでうんこまっしぐら、うんこ一直線に高速移動だ。レールを飛び出し、会場のうんこが並んだショーケースに突っ込みそうな勢いだ。
どうもイメージが湧かない。私にとってうんこはそんな明るい夢ではない。
やはり鈍行列車でうんこに少しずつにじり寄っていくべきか。９時間ほど列車に揺られ、くたくたになった私の行きつく先がうんこ。
00/08/01
--------先日散髪に行った。
いつもと同じように頼んだのだが、初めて切ってもらう人だったこともあってかなんか違う。普段よりたくさん切られている気がするのだ。気がする、というのは私は目が悪いので、眼鏡をはずして髪を切ってもらっていると鏡に映っている自分の髪の長さがいまひとつはっきり把握できないということだ。
ちょっと不安を感じながらも大丈夫、大丈夫と言い聞かせていた。物事を根拠なくいい方へいい方へと考えるようにして、気づいたときには悪い方に置いてけぼりされているのが私の常だ。「よろしいですか？」と眼鏡を渡され、鏡を見てみた。
あー、なんだこれは。西部警察か。
なぜ西部警察なのかはいまだに自分でもわからないけれど、そのとき私に思い浮かんできた言葉は間違いなく西部警察だった。とにかくショックだ、というところまではわかるのだが。