恵比寿東公園  ebisu higashi park  東京都渋谷区

●名前は普通だった

  読者の方に掲示板で情報をいただき、取材してきた公園だ。大変ありがたいことです。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
  恵比寿駅から程近いところにある、都会の公園だ。当然、住宅地といった感じのする場所ではないのだが、親子連れの姿が非常に多かった。特にライド周辺には子どもが群れており、ライド人気の高さを改めて目の当たりにした。
  しかしそれは、取材にとっては困難な要素である。仕方がないので、近くのコンビニでサンドイッチとおにぎりを買ってきて、ベンチで食べながら人が引けるのを待っていた。恵比寿の鳩は人なつっこく、確実に私の食べ物を狙っていた。

●ミディアムレア

  ご覧の通り、いくぶん観念化されているが、たこである。
  情報をいただいたとき、もっとアニメ風にディフォルメしたものを想像していたのだが、実物を見てみると結構リアル路線だという印象を受けた。与野のたこライドとはデザイン哲学からして明らかに違っており、子どもに媚びない姿勢が強く感じられる。実在の巨大化けダコが、その犯した悪事を悔い、くねくねとすべり台に変形して、子どもたちと戯れることで罪を償っているようにも見える。
  色的には、生ダコのような暗さとも、ゆでダコのような明るさとも違い、その中間とでも言えばいいような色だと感じる。ただいまボイル中。
  頭部のてかり具合・丸みもすばらしく、場所的に不可能なのだが、ぺちぺちとやってみたくなる雰囲気にあふれている。
  また、中央の頭部下から発進するすべり台部は、傾斜が急だ。

●もはや定番ライド？

  へび公園・北九州で発見されたライドがここでも見られた。すすけ具合はリニューアル前のへび公園のものと似ている。ここのライドはパンダも砂に埋まっておらず、じっくりと全体像を楽しむことができる。今回はそのくねり具合がよくわかっていただけるアングルで撮影してみた。尻付近が絶壁なのが新発見だ。
  そして、注目していただきたいのがライドの配置だ。他の３体がパンダを注目するように並んでいる。やはり、パンダが気になるようだ。

●人面ライド

  上の写真のらくだ、どうもおかしいことに気が付かれただろうか。どういうわけか、顔がそぎおとされている。
  切断面はなめらかで、乱暴に壊されたという感じではない。何らかの工具で切断されたといった感じだ。
  かなりインパクトの強い破損の仕方だが、切断面にマジックで顔が描かれていることが大きな救いになっている。非常に簡潔だが、誰が見ても笑顔という表情は、心を穏やかにしてくれさえする。
  見れば見るほどなんとも言えない感じが湧き上がってくるライドだ。いかにしてこのような姿になったのか、その経緯に想像を膨らませるのもよいだろう。なお、子どもたちはこのライドにも怖がったりせず、楽しくまたがっていた。

●鳩とのふれあい

  私が座っていたベンチの横に、中年の男性が座っていた。その人は、鳩にえさをやり、近づいてきたところを足で押さえつけるといういじめをしていた。さらに、鳩が集まってくると地面を蹴って鳩を驚かせるといったこともしていた。
  新沼謙二に怒られるぞ、と思った。(99/05/31)