●ななめってます
地図をなんとなく眺めていてこの公園を発見したのだが、その時の気持ちはなんと書けばよいのだろうか。「ななめ広場」と言われても、特にはっきりとした感想は持ち得ない。強いて言えば「ななめ広場…」といったところだろうか。これといった感動は湧いてこないのだが、ぼんやりと気になるといった微妙なネーミングだ。
そして実際に訪れてみたところ、写真でもわかるように文字通りななめだった。ハードな傾斜というわけでもなく、それでいてはっきりとななめであることはわかるというベストななめ具合。期待は裏切られることなく、広場内を散策してみる。
●ななめってますよ
広場のほぼ全景。ななめに広がるパースペクティブがご覧いただけると思う。基本的にこれといった遊具もなく、ただひたすらにななめであることだけを貫き通している。
私有地を広場として開放しているらしく、先の掲示には地域住民のボランティアによって管理されているとの由が書かれている。掲示の最後にある「ななめ広場管理委員会」というのがその管理組織なのだろう。委員会には疎遠な私だが、そんな委員には少しなってみたい気も湧いてくる。
●ばね具合良好
唯一ある遊具がこの２体の馬ライド。しばしば見かけるタイプのもので、今となっては出会いの喜びも薄いのだが、それでも鋭角的なたてがみは角刈りっぽさを漂わせている。
またがってみると、ばねの固さが心地よい。可動式ライドは大人の搭乗を前提としないものも多い。大人の体重だとばねが弱く不安定でとても乗っていられないのだ。そんな中、このライドは奪われがちな大人のライディングプレジャーを実現しているという意味でレアリティが高いと言える。
●うふふ、うふ
楽しく撮影していた私なのだが、ごきげんだったわけは広場のすばらしさだけではなく、新しいデジカメを持っていったことにもあった。単なる原っぱとも言えるこの広場、特に撮るべきものもないので、接写ができることを生かして柄にもなく花を撮影してみた。
ぼやけた背景もしっかりと傾いており、ななめ広場としての個性をこの写真にも感じられる。新しいカメラだと今までのものでは無理だったこんな構図の写真も可能で、わかったような絵が撮れて１人悦に入っていた。
●あわわわわ
パシャパシャと夢中で撮っていた私なのだが、妙な息を感じて横を見るとでかい犬が迫ってきているではないか。写真は偶然押されたシャッターで撮れたもの。とにかく犬の色をしているものが写っている。
繋がれているとは言え、犬に襲われがちな私にはかなりの驚き。案内板には「イヌを入れてはいけません」と書いてあるが、そんな決まりはどこ吹く風、犬の散歩に来ている人はたくさんいた。私がモラルとか言ってもまるで説得力がないが、こういう時だけはモラルやルールを強調したい。
●地獄のリベンジャー
飼い主のおっさんは「ほらほら、おまえの写真撮ってるんじゃないからねー」とのん気なことを言いながら私のところを去っていった。ちくしょう。
写真は離れて行く犬を撮影した１枚。新しいカメラにはズームもついているんだ、逃げられると思うなよ。新機能を駆使して、こうしてはずかしい写真を公開するのが私の復讐だ。
ピントがあっていないところにまだ慣れていない私が見え隠れ。ズーム機能を駆使したこのサイト最初の１枚がこんな写真。
●大人だってほんとはまたがりたい
ふとライドの方を見ると、やはり犬の散歩に来ていた別の人がライドにまたがっているではないか。このサイトで公園めぐりをしてもう２年になるが、自分以外の大人がライドに搭乗しているのを見るのは初めてだ。
この写真もズームを使って撮ったもの。被写体の性質上、あまり近くに寄っては怪しまれて撮れないショットだが、こうして決定的瞬間を収めることができた。犬の肛門より少しはましだとは思うが、手に入れた新機能を正しい方向には使っていないことには変わりがない。(01/04/30)