ポプラが丘コーポ周辺  around popura-ga-oka kopo  東京都町田市

●局部のみ成熟

  横浜市をサイクリングしていたら、いつのまにか入っていた町田市での取材。たまたま通りかかった団地には、ライド類が多く配されていた。すでに収録してある大久保団地と同様、日々の生活の中にライドが溶け込んでいるといえる。ベランダからすぐのところに多くの遊具があり、あまりにも近すぎるので、カメラを持っての取材は精神的に困難を極めた。(実際、居住者のおばちゃんとちょっとしたトークもしてしまった)
  このぞうスライダーもそのうちの１つ。ベーシックなデザインで、小型のサイズからしても主に幼児をターゲットとしたものだろう。
  だが、読者の中には、なぜ特に見るべきところもないスライダーを、このページのトップに置いたか、不思議に思う方もいるのではないだろうか。

●みんなどきどき写実主義

  その理由は、このスライダーの目にある。全体のディフォルメにそぐわず、目だけが非常にリアルに造形されているのだ。
  そして、目という部位にも関らず、見れば見るほど得も言われぬ感が湧き上がってくるのは私だけだろうか。
  明るいお色気を目指す当サイトには刺激の強過ぎる画像かと思われたが、ライドありのままの姿を紹介するポリシーを貫き通すことを優先させての掲載となった。あまり多くの言葉を費やすと、女性読者を失うことにもなりかねないので、以上とさせていただく。

●愛らしさの陰に

  くま。ライドというよりは純粋なオブジェと解釈した方が適切かもしれない。
  とてもかわいらしいポーズをとっており、愛らしさという意味ではこれまで収録したものの中で最も高いかもしれない。人を小ばかにしているようでもあるが、なんとなく憎めない雰囲気が漂う、心くすぐるデザインだ。
  だが、見逃してはならない。頭を掻いているのはいいとしても、もう一方の手は股間にのびているではないか。人なつっこそうであるが、何をしだすかわからない。
  可愛がればいいのか、どつけばいいのか、鑑賞者の心は強く揺さぶられる。

●豊富なライド群

  大久保団地もそうであったが、団地密着タイプのライド群は種類が豊富だ。ひとことレビューとしてみる。

ひつじ	かば	らくだ
わに	うさぎ	ペリカン

◎ひつじ……モチーフとしてのレアリティも高いが、干支っぽい雰囲気がよい。
◎かば………あごがはずれんばかりの勢い。においはない。
◎らくだ……大久保団地と同じものだが、なんだかホワイティ。
◎わに………初登場モチーフ。背中のギザギザが搭乗を拒んでいる。
◎うさぎ……目と耳が赤いのがよい。が、イっているのは否めない。
◎ペリカン…これも初登場モチーフ。たたずんでいる感じにあふれている。

●動物ライフをあなたに

  右のようなほっとさせるような作品もあれば、無益に煽情させる作品もあり、人々の生活にそれなりの影響を与えているのだろう。
  私がトークしたおばちゃんは、くまのそばに住んでおり、写真を撮っている私に「なんなの、それ〜？いぬ？」と話し掛けてきた。居住者にしてみればこんなものだろうか。私が「いや、くまでしょう」と言うと、「あら、そぅお、まだ引っ越してきたばかりだから」。
  でも、「あっちの方にもいっぱいあるよ」と親切に教えてくれた。おばちゃんなければここの紹介はアイテム集にとどまっていただろう。(99/11/14)