新宿中央公園 shinjuku chuo park
東京都新宿区
●大都会な公園
東京都庁のすぐ裏にある公園だ。空を見上げると高層ビル街が目に入る大都会の公園であり、閑静なたたずまいとのミスマッチも味わいの一つになっている。また、そのコンテンツも、アニマルライド・各種遊具・広場など、公園に必要な要素はすべてそろっており、東京を代表する公園として恥じない施設と言える。
それにしても居住していると思われる人が非常に多い。芝生の上にダンボールを敷いて寝ている人がかなりいて、来訪して昼寝しているのか生活の一部なのか全く区別がつかない。
ハウスの形状は隅田公園のようなカチッとしたものはなく、私が勝手に岩窟式と呼んでいるものが目立った。
●アメリカンライド
ひよこかと思ったが、ちょっと違うようだ。あひるなどの幼鳥がモチーフと思われる。カメとは打って変わって目つきがかわいらしい。好みがわかれやすいところとだろうが、アメリカンコミックスタイルのディフォルメがなされているようにも解釈できる。
前後に動くスプリング式のライドであり、その動きはモチーフとのつながりも容易に想像できるだろう。
●有名ゲームの影響
カメライド。カメは固定式のライドが多いという一般通念を打ち破り、スプリング式のライドとなっている。緑のボディに黄色い甲羅というカラーリングは、どこかで見た覚えのある方も多いのではないか。竜宮城へ連れていってくれそうなイメージとは程遠く、踏みつづけると1upしたりする気もしてくる。
ただ、著作拳への配慮なのか、目つきはあくまでもかわいらしくなく、むしろ悪い。性格もひねくれていそうで、ちょっと乗る気が失せ気味だ。
●別の方向での無理
りすライドなのだろうが、多くの人は腑に落ちないところを感じるだろう。与野や新宿で発見した変なしっぽのりすライドとは別のベクトルに無理な力がかかっている
しっぽがりすとは言えないくらい小さいのはともかく、走り方が狂っている。要するに、馬ライドの別カラーバージョンとしてしか製作されていないのであろう。かわいそうに。
そんな自分の姿を悟ってか、目つきに自信というものが感じられない。
●無理というかたち
パンダライド。へび公園のパンダも見た者に疑問を投げかけるパンダだったが、このライドも人を落ち着かせてはくれない形をしている。横の圧縮率が高過ぎるのだ。スマートという言葉すらもうふさわしくないくらいに凝縮されてしまっている。上のりすライドとスタイルは似ているが、自らに疑問をもっている表情だったりすに対して、このパンダは自分がパンダであることに自信満々であるようだ。それでいいのか。
このライドは本当にパンダなのだろうか。そして私は本当に人間なのだろうか。教訓めいたライドだ。
●白ゲイ
でかいクジラライドだ。クジライド。いやしかし、恵比寿のたことともに、これだけ大きい作品はアニマルライドというよりもアニマルクライムというカテゴリーに分類するべきだろう。クジラクライムだ。
大きさ・造形・カラーリングとも、非常にすばらしい。特にその造形は、しっぽのはね具合、口の開け具合と、人を魅了する要素に満ちている。子どもでなくても乗ったり口に入ったりしてみたくなる人も多いだろう。とてもよいクライムだと思う。
●都庁さんこんにちは
緑もライドも充実している公園だった。見上げると写真のように都庁の大きな建物が目に入り、のんびりした公園の雰囲気から目が覚めて、自分がどこにいるのかわからなく感じる風でもある。
また、この公園には2つの滝があり、「新宿ナイアガラの滝」「新宿白糸の滝」というたいそうな名前がつけられている。ご覧いただければわかると思うが、名前に恥じるしょぼくれ具合には、目を見張るものがある。(99/07/21)